ハチャトゥリアン楽団のJazzコラム
第3回「ニューオリンズってどんなところ?その2」
今回はふたたび、ニューオリンズの町案内。ニューオリンズの中心部とその周辺を、私の旅の思い出も交えてご紹介いたします。
そもそも、ニューオリンズって、どこにあるの?
ダウンタウン(Downtown)/フレンチクオーター(French Quarter)
言わずと知れたニューオリンズ観光の中心部。フランスによる入植がここから始まった為、ニューオリンズでもっとも古い歴史のある地区。
この13ブロック(1.2km)×6ブロック(550m)には、ごちゃごちゃとした狭い路地にホテルやレストラン、ライブハウス、カーニバルの仮面を並べた土産物屋や美術館が多く集まり、いつも活気に溢れている。
見どころは、ヨーロッパ風の街並み。夜が長く朝が遅いこの地区での正しい時間の過ごし方は、ぶらぶらすること。
CBD
CBD=Central Business District(ビジネス街)では、大企業のオフィスや市役所、図書館、各種政府機関が集中し、スーツ姿のビジネスマンが闊歩する。
New Orleans Saints(地元アメフトチーム)の拠点である『Super Dorm』や、New Orleans Hornets(地元バスケットボールチーム)の拠点である『New Orleans Arena』もこの地区にある。
アートディストリクト
フレンチクオーターやCBDを含むダウンタウンと、アップタウンとの境目を、アートディストリクトと呼ぶ。もともと川沿いのこの地域には、倉庫(Warehouse)が立ち並んでいた。近年、その倉庫を改造したホテルや美術館、ギャラリー等がオープンし、アートディストリクトとも呼ばれる。いろんな企業や団体による学会、協議会などに使われるコンベンション・センターがあるのもこの地区。
アップタウン(Uptown)
1935年以前の建物が80%以上を占める古風な高級住宅街は、ガーデンディストリクトと呼ばれている。巨大な樫の木がストリートに沿って立ち並び、バナナの木やその他の熱帯植物に彩られた庭が続き、ニューオリンズ出身の著名人や政治家、資産家が住んでいる。その中を、150年以上も営業を続ける世界最古の現役路面電車、セントチャールズ・ストリートカーが通っている。
アップタウンには南部のハーバード、チューレーン大学(Tulane Univ.)やロヨラ大学(Loyola Univ.)などの名門大学が校舎を構え、学生で賑わうお洒落なレストランやカフェも多い。私のオススメは、ニューオリンズの下北沢、全長10kmのショッピングストリート「マガジン通り」と、その先の広大な公園の中にある動物園(Audubon Zoo)。
ミッドシティ(Mid City)
ダウンタウン(下流側)、アップタウン(上流側)とは、ミシシッピ河の流れに沿った名称であるが、ミシシッピ河とポンチャートレイン湖に挟まれた、ニューオリンズ市にとっての中間である地域を、ミッドシティと呼ぶ。
「Jean Lafitte National Historic Park」
ルイジアナ南部には、アメリカ最大の広大な湿地帯が広がっている。ここは、バイユー(Bayou)と呼ばれる湿地帯の中にある天然の水路。ジャン・ラフィットとは、19世紀にカリブ海を暴れまわった海賊の名で、ニューオリンズの英雄である。
バイユーぎりぎりのラインまで歩いて行くことが可能だが、50万頭いるといわれるアリゲーター(ミシシッピワニ)に注意。この日、私達も3頭のアリゲーターに遭遇。