ハチャトゥリアン楽団のJazzコラム

2011年6月1日更新

第3回「ニューオリンズってどんなところ?その2」

ハロです。Hello 🙂
今回はふたたび、ニューオリンズの町案内。ニューオリンズの中心部とその周辺を、私の旅の思い出も交えてご紹介いたします。
そもそも、ニューオリンズって、どこにあるの?
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アメリカの地図を見てみましょう。
赤い文字でNew Orleansと見えますね。ここにあります。
地図では分かりにくいですが、ニューオリンズは港町と言っても、直接メキシコ湾に面しているわけではありません。
アメリカ最大の川、ミシシッピ河とポンチャートレイン湖の間にあるデルタ地帯に位置しています。

そんなニューオリンズ市を、今度はエリアごとに見てみましょう。
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ダウンタウン(Downtown)/フレンチクオーター(French Quarter)

言わずと知れたニューオリンズ観光の中心部。フランスによる入植がここから始まった為、ニューオリンズでもっとも古い歴史のある地区。

この13ブロック(1.2km)×6ブロック(550m)には、ごちゃごちゃとした狭い路地にホテルやレストラン、ライブハウス、カーニバルの仮面を並べた土産物屋や美術館が多く集まり、いつも活気に溢れている。

見どころは、ヨーロッパ風の街並み。夜が長く朝が遅いこの地区での正しい時間の過ごし方は、ぶらぶらすること。

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画廊が並ぶRoyal St.は、お洒落な雰囲気。早朝の様子。

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ライブハウスが軒を連ねるBourbon St.かつて小泉八雲が暮らしていたのもこの通り。

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フレンチクオーターの中心、アメリカ最古の大聖堂セントルイス大聖堂とジャクソン広場。

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200年以上の歴史を持つアメリカ最古の市場フレンチマーケット。

CBD

CBD=Central Business District(ビジネス街)では、大企業のオフィスや市役所、図書館、各種政府機関が集中し、スーツ姿のビジネスマンが闊歩する。
New Orleans Saints(地元アメフトチーム)の拠点である『Super Dorm』や、New Orleans Hornets(地元バスケットボールチーム)の拠点である『New Orleans Arena』もこの地区にある。

アートディストリクト

フレンチクオーターやCBDを含むダウンタウンと、アップタウンとの境目を、アートディストリクトと呼ぶ。もともと川沿いのこの地域には、倉庫(Warehouse)が立ち並んでいた。近年、その倉庫を改造したホテルや美術館、ギャラリー等がオープンし、アートディストリクトとも呼ばれる。いろんな企業や団体による学会、協議会などに使われるコンベンション・センターがあるのもこの地区。

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Saintsのホーム、スーパードーム。2005年ハリケーン「カトリーナ」の際には、被災者の一時避難所として連日報道された。上の地図にもイラストがあります。

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アリーナ付近でHornetsの車を発見。微笑むまるやま君。

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ミシシッピ河沿い。右手奥のほうに高層ビルが見えます。手前はフレンチクオーター。

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アメリカ水族館や、リバーウォーク・ショッピングモールもあります。

アップタウン(Uptown)

1935年以前の建物が80%以上を占める古風な高級住宅街は、ガーデンディストリクトと呼ばれている。巨大な樫の木がストリートに沿って立ち並び、バナナの木やその他の熱帯植物に彩られた庭が続き、ニューオリンズ出身の著名人や政治家、資産家が住んでいる。その中を、150年以上も営業を続ける世界最古の現役路面電車、セントチャールズ・ストリートカーが通っている。

アップタウンには南部のハーバード、チューレーン大学(Tulane Univ.)やロヨラ大学(Loyola Univ.)などの名門大学が校舎を構え、学生で賑わうお洒落なレストランやカフェも多い。私のオススメは、ニューオリンズの下北沢、全長10kmのショッピングストリート「マガジン通り」と、その先の広大な公園の中にある動物園(Audubon Zoo)。

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緑豊かなガーデンディストリクト。笑

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ストリートカー(路面電車)に乗って、教会へ行くところ。

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サイクリングも気持ちいい。

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噂のホワイト・アリゲーターは、動物園の奥でひっそりと暮らしています。

ミッドシティ(Mid City)

ダウンタウン(下流側)、アップタウン(上流側)とは、ミシシッピ河の流れに沿った名称であるが、ミシシッピ河とポンチャートレイン湖に挟まれた、ニューオリンズ市にとっての中間である地域を、ミッドシティと呼ぶ。

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市立公園(City Park)は、元々プランテーションだった土地に池を作り、様々な施設を設置した広大なオアシス。大きなジャズフェスの会場もこの近くにある。

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ニューオリンズ美術館、通称NOMA(!)。市立公園の南の端にある。エドガー・ドガが1871年にニューオリンズで描いた作品や、音楽家の写真なども展示されている。

さて、ここまでニューオリンズ市の主な3つの地域、ダウンタウン(フレンチクオーター、ビジネス街、アートディストリクトなど)、アップタウン(ダウンタウンの南側上流、住宅街や学生街)、ミッドシティ(市立公園、美術館など)をご紹介いたしました。

最後に番外編として、私が2011年春の滞在で現地のお友達に連れて行ってもらった場所をお見せします。初めての観光の際には、なかなか行けないような場所ですが…。

「Jean Lafitte National Historic Park」

ルイジアナ南部には、アメリカ最大の広大な湿地帯が広がっている。ここは、バイユー(Bayou)と呼ばれる湿地帯の中にある天然の水路。ジャン・ラフィットとは、19世紀にカリブ海を暴れまわった海賊の名で、ニューオリンズの英雄である。

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バイユーぎりぎりのラインまで歩いて行くことが可能だが、50万頭いるといわれるアリゲーター(ミシシッピワニ)に注意。この日、私達も3頭のアリゲーターに遭遇。

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「ポンチャートレイン湖」
友達のお父さんの誕生日に、ピクニックに出かける。4月の午後7時で、こんなに明るい。

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「St.Louis Cemetery No.2(バーバリン一家のお墓)」
ダニー・バーカーや彼の親戚が眠るお墓。一般的に治安の悪いとされる地区(Treme地区)にあるので注意。

さて、ここまでニューオリンズ市の主な3つの地域、ダウンタウン(フレンチクオーター、ビジネス街、アートディストリクトなど)、アップタウン(ダウンタウンの南側上流、住宅街や学生街)、ミッドシティ(市立公園、美術館など)をご紹介いたしました。